今年の所得税、こんなところが変わりました!
お久しぶりです。新人のKです。
2026年6月、今年も住民税の決定通知書が届き、ご自身の手取りや税金の仕組みに関心が向いている方も多いのではないでしょうか。
実は2026年(令和8年)、私たちの「所得税」に直結する重要な改正が次々と施行されています。今回は所得税の改正ポイントを分かりやすく解説します。
1. 基礎控除&給与所得控除の引上げ(課税最低限の引き上げ)
物価高への対応や就業調整(いわゆる壁の意識)の緩和を目的として、所得税の計算の土台となる「控除」が大きく引き上げられました。
基礎控除の引上げ:
合計所得金額が2,350万円以下の個人について、一律で62万円に引き上げられました。(令和9年までは所得に応じて別途上乗せがあります。)
給与所得控除(最低保障額)の引上げ:
会社員やパートの方が受けられる最低限のみなし経費(控除額)が、従来の65万円から74万円へと引き上げられました。
注意点↓
国税庁の手続き上、現場の混乱を避けるため2026年11月までの毎月の給与天引き(源泉徴収)は従来通りで計算されます。この引き上げによる減税の恩恵は、今年の「12月の年末調整」のタイミングで一斉に精算され、還付等の形で手元に戻ってくる予定です。
2. 通勤手当の非課税枠が拡大!「駐車場代」の加算が可能に
2026年4月1日以後に支払われる通勤手当から、実態に合わせた大きな見直しが入っています。
遠距離通勤の枠引上げ:
片道の通勤距離が65km以上の区分の非課税限度額が引き上げられました。
駐車場等利用者への特例(大注目):
車やバイク通勤などで、一定要件を満たす駐車場等を利用している場合、これまでの非課税限度額に加えて「実際の駐車場料金(上限5,000円)」を非課税枠に加算できるようになりました。
これまでは会社が駐車場代を補助すると「お給料(課税対象)」とみなされて所得税がかかっていましたが、今後は上限の範囲内で税金がかからなくなります。
3. ランチ代補助が手厚く!「食事の現物支給」非課税枠が倍以上に
物価高でお昼ご飯の代金が高騰していることを受け、会社が従業員に支給する「食事(福利厚生)」の所得税非課税ルールも大幅にアップデートされました。
通常の現物支給(昼食補助など):
非課税限度額が、従来の月額3,500円から月額7,500円へと一気に倍以上に引き上げられました。
深夜勤務者の夜食代(金銭支給):
1回あたりの支給額の上限が300円から650円以下に引き上げられました。
会社側が社食や宅配弁当の費用をこれまでより多く補助してくれるようになっても、従業員側に所得税が課されにくくなり、実質的な生活支援を受けやすくなっています。
2026年(令和8年分)所得税改正のまとめ
今回の国税庁データにみる、主な所得税の変更点を表にまとめました。
| 改正項目 | 改正前の基準 | 2026年(令和8年分以降)の新基準 |
| 基礎控除(2,350万円以下) | 58万円 | 62万円へ引上げ(令和9年までは別途上乗せあり) |
| 給与所得控除(最低保障額) | 65万円 | 74万円へ引上げ |
| 通勤手当の駐車場加算 | なし | 条件を満たすと実際の駐車料金(上限5,000円)を加算可 |
| 食事支給の非課税枠(月額) | 3,500円 | 7,500円へ拡大(倍以上) |
おわりに:今年の年末調整は要チェック
2026年の所得税改正は、私たちの「働く環境」や「毎日の生活」に寄り添った減税措置が多く盛り込まれています。
毎月の給与明細上は11月まで変化が見えにくい仕組みになっていますが、裏側ではすでに4月から新しい非課税ルールが動き出しています。今年の冬の年末調整や、会社の福利厚生の申請時に損をしないよう、今から国税庁の正しいルールを頭の片隅に置いておきましょう。
出典:国税庁ホームページ(「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」)
