今年の所得税・年末調整ってどうなるの?
お久しぶりです、新人のKです。今回は、令和8年税制改正により、所得税や年末調整がどのような変化が起きるのかを解説します。
1. 基礎控除および給与所得控除の大幅見直し
物価高への対応および手取り確保の観点から、所得税の基礎控除および給与所得控除が大幅に引き上げられました。
① 基礎控除の引上げと「時限的特例加算」
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本則の引上げ:
合計所得金額が2,350万円以下の納税者について、本則の基礎控除額が58万円から62万円へ引き上げられました。
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令和8年・令和9年分の時限措置(最大104万円):
合計所得金額489万円以下(給与収入のみで約665万円以下)の納税者に対し、42万円の特例加算が行われます。
基礎控除額(特例適用時) :62万円(本則)+ 42万円(特例加算)= 104万円 -
物価連動制度(CPI連動)の創設:
令和10年分以降、消費者物価指数(CPI)の変化率に応じて、2年ごとに基礎控除等の額を見直す固定ルールが導入されました。
② 給与所得控除(最低保障額)の引上げ
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最低保障額の拡充:
給与所得控除の最低保障額が、従来の65万円から74万円へ9万円引き上げられました。
③ 「178万円の壁」の形成(合計効果)
この「基礎控除の特例104万円」と「給与所得控除74万円」が合算されることで、会社員・パート等の給与所得者における所得税の非課税ラインは年収178万円となります。
2. 通勤手当および食事支給の非課税限度額の拡充(令和8年4月1日施行)
職場環境や物価上昇に合わせた福利厚生・手当等の非課税枠も同時に拡大されています。
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通勤手当(駐車場代の加算特例):
片道65km以上の長距離区分の引上げに加え、車・バイク等で条件を満たす駐車場・駐輪場を利用する場合、従来の非課税上限額に「実際の駐車料金(月額上限5,000円)」を加算して非課税にできるようになりました。
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食事の現物支給(社食・弁当補助):
月額上限が3,500円から7,500円(1食あたり上限730円)へ倍以上に引き上げられました。
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深夜勤務者の夜食手当:
金銭支給の非課税上限が1回300円から650円以下に引き上げられました。
3. 扶養親族等の所得要件の緩和
基礎控除および給与所得控除の引上げに伴い、配偶者控除・扶養控除等の適用要件(合計所得金額)が見直されました。
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特定扶養控除の対象要件:
子どもの給与収入換算で123万円以下(所得58万円以下)まで満額適用。123万円超〜188万円までは新設の「特定親族特別控除」により控除額が段階的に残る仕組みとなりました。
4. 令和8年度 改正項目一覧比較表
| 改正項目 | 改正前の基準 | 令和8年度 改正後の新基準 | 適用開始時期 |
| 基礎控除(本則) | 58万円 | 62万円 | 令和8年分所得〜 |
| 基礎控除(特例:所得489万以下) | 95万円(旧特例) | 104万円(令和8・9年限定) | 令和8年分所得〜 |
| 給与所得控除(最低保障額) | 65万円 | 74万円 | 令和8年分所得〜 |
| 所得税非課税ライン(給与) | 103万円 | 178万円(基礎控除特例適用時) | 令和8年12月精算 |
| 通勤手当(駐車場代加算) | なし | 月額上限5,000円を加算可能 | 令和8年4月1日以降支給分 |
| 食事の現物支給(月額上限) | 3,500円 | 7,500円 | 令和8年4月1日以降支給分 |
5. 源泉徴収・年末調整の実務スケジュール
現場の事務負担を考慮し、改正項目の適用タイミングは段階的に分かれています。
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令和8年4月1日〜:
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通勤手当および食事支給の拡大された非課税枠を即時適用し、毎月の給与計算に反映させます。
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令和8年1月〜11月(毎月の源泉徴収):
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給与天引き(源泉徴収税額表)は従来の基準のまま変更せず計算・天引きします。
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令和8年12月(年末調整):
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改正後の基礎控除(最大104万円)および給与所得控除(74万円)を適用して年税額を計算し、月次で天引きしていた税金との差額が一括精算(多くの従業員で過納額が還付)されます。
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