妻の「へそくり」に相続税はかかりますか?
妻の「へそくり」に相続税はかかります!
毎年少し冷え込んでくる秋から冬にかけてのこの時期は「相続税の税務調査」のシーズンです。
私の事務所でも、毎年、この時期に税務署から「△△さんの相続税について・・・」と電話がかかってきます。
相続税の税務調査は、そのほとんどが「預貯金」や「株」といった流動資産の調査。
ところで、相続税の税務調査で「妻のへそくり」が出てきたら、相続税はかかるのでしょうか?
「夫から預かった生活費を頑張って(?)やりくりして貯めたのだからへそくりは妻のもの」と言いたいところですが、この「へそくり」は税務上、夫のものとみなされ夫の相続財産になってしまいます。
「夫婦」の財産は原則として“稼いだ側”の財産とされます。妻が専業主婦の場合、その財産を稼いだのは夫ですから、夫のものとされてしまうのです。
ではどうしたらいいか?
おすすめは生活費を超える部分については贈与契約を残す、贈与税の申告をするなどして、しっかりと贈与を「立証」できるようにしておくこと。
仮に税務署に「奥さん、専業主婦なのにこんなに財産を持っているのはおかしいのでは?この財産は奥さん名義とはいえ旦那さんの財産となりますよ」と指摘されても「夫は生活費を超える部分は贈与すると約束してくれました。ここに契約書もあります!」と言えればいいのですが、そうなったらもう「へそくり」とは言わないかもしれませんね・・・
いずれにしても、専業主婦が多額の資産を持っていると相続税の税務調査に発展することが多いので、正々堂々と相続対策をして節税するように心がけましょう!