「今まで病院にも顔出さなかったのにこんな時だけ権利を主張するのか!」
相続財産の遺産分割をする場面で何度もそのような喧嘩を見てきました。
遺影の前で家族喧嘩をする姿を見て、ふと、もしお父さんがこの場に蘇ってきたら同じように喧嘩をするのだろうか……
「こら~!」と出てきてほしい気持ちになります。
一般的に「お父さんの相続の時はあまりもめない」と言われます。
理由は「お母さん」がいるから。
もめるのはお母さんの時、相続人が子供同士となり対等な立場になったときに争族は発生します。
数々の争族を見てきて思うのは「遺産分割は生前に終わらせておいたほうがいい」ということ。
その点、法人設立は意外な効果を発揮します。
お父さんは長男には収益物件を、長女には現金を相続させたいと考えています。
収益物件の方が資産としての価値が高い場合、将来もめることも考えられます。
そんな時に長男に会社を設立させ、長男の会社に収益物件を売却。長女には不満がないように役員報酬等でフォローする。そんな選択肢もあり得ます。
自分の目の黒いうちに大事な不動産は分割を終わらせておく、法人設立のそんな使い方も「アリ」ではないでしょうか。