通常の所得税の確定申告は、翌年の3月15日が申告期限となりますが、年の途中で死亡した場合には、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に確定申告を済ませなければなりません。
故人の確定申告は「準確定申告」と呼ばれ、死亡年の1月1日から死亡日までの所得について確定申告をすることとなります。
準確定申告書は、通常の確定申告書に、「所得税の確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)」を添付します。
なお、準確定申告書の提出先は、故人の納税地の税務署となります。
記載内容は次の通りです。
① 死亡した者の住所・氏名・死亡年月日
② 死亡した者の納める税金又は還付される税金
③ 相続人等の代表者の指定
④ 限定承認している場合にはその有無
⑤ 各相続人の住所・氏名・被相続人との続柄・生年月日
⑥ 相続分
⑦ 納める税金等
納める税金等は、相続人が2人以上の場合には、被相続人の所得税を⑥の相続分により按分した金額(100円未満切捨て、還付金は円単位まで)となります。
なお準確定申告書を提出後、分割が確定し、付表に記載した相続分と実際の取得割合が異なった場合でも、修正申告は不要です。
↓↓「所得税の確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)」はこちらの国税庁のHPからダウンロードできます。
準確定申告による納付すべき税額は相続税では債務控除の対象となり、還付金額については未収入金として相続財産となります。
準確定申告は4か月以内に提出・納税を済ませる必要があるため税理士等の専門家に一度ご相談ください。