税理士試験の試験問題に誤りがあった?!
こんにちは。
松岡会計事務所のFです。
さて、8月上旬に令和4年度(第72回)税理士試験が行われ、約1ヶ月が経ちました。受験したみなさまいかがお過ごしでしょうか。
ところで先日、国税庁HPの税理士試験情報につき下記のページが出ていました。
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/72/pdf/ayamari.pdf
■令和4年度(第72回)税理士試験における試験問題の誤りについて
先日、この情報見たときに、
「国税審議会がこうして真面目に文書を出すとは・・・」と少し驚きましたが、反対に「まあそんなこともある試験だよな・・・」という感情も出てきました。
税理士試験では、問題に不備(前提条件の不足や解答範囲の対象が曖昧等)があるなんてことは、過去の試験を通じて経験してきました。(特に税法科目)
なので、税理士試験にはそういった不備があることを前提に対策が必要になります。
今回の、固定資産税の解答速報を見てみましょう。
***【資格の大原】***
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上記「・・・一般住宅用地の計算をすることができる資料が与えられていなかったため、解答例で示したとおり、考えられる方法で「便宜的に」解答するしかありませんでした。・・・」とあります。
※※※【TAC】※※※
※※※ ※※※ ※※※
大原もTACも、問題上に資料不足があるものの、「なんとか考えられる方法で解答するんだ受験生!!」というスタンスです。
TACの解答の途中では、
「資料不備により0.5とみなす」という文言すら出てきます。
もちろん、専門学校の答練ではこんな問題出るわけがありません。こんな問題を出せば受験生からクレームでしょう。
ただ、税理士試験では試験本番でこのような問題が出てくるわけです。
国税審議会の文書では、
「本問の採点に当たっては、受験者の不利とならないように配慮します。」
と書いてありますが、どのような配慮になるのでしょうか。
おそらくですが、この資料不備につまずいて時間を浪費し、答案用紙を埋めることができなかった受験生の合格は難しいのではないでしょうか。
大原やTACの解答速報のような答案を作って万全を尽くした受験生は配慮されるでしょうが、であれば、上記のような誤りを認めた文書の意義も疑わしく感じます。
と、問題の誤りについて雑感をつらつら書きましたが、何はともあれ受験生のみなさんお疲れ様でした。
来年以降も受験がある方は、また来年に向かって頑張りましょう。
来年の試験問題も不備がないとも言い切れませんが(笑)