おすすめの税金本5選!税知識は身を助く…
私は12時間練習してます。
松岡会計のF・ヘンドリックスです。
6月に入り、税理士試験の受験生にとっては全国模試の時期にもなり、さらに追い込み時期になってきましたね。
冒頭に12時間なんて言いましたが、嘘です(笑)
私の受験時代は平均すると平日2~3時間、休日7~8時間くらいでした。
(1日12時間も勉強した日は、10年超の受験生活で数えるくらいしかないと思います。)
個人的に本を読むのが好きで、勉強の隙間時間には本を読むことも結構ありました。
税金に関する本はもちろん、税金とは関係ない小説なんかも読んでいました。
(「そんな時間があれば勉強に回すべきですよ!」というのは無しで。笑)
今回は、そんな受験時代に読んで面白かった税金に関する本を5冊紹介します。
「超」シリーズで有名な野口悠紀雄さんの著書。
内容に”戦後日本の税制の盲点を鋭く抉る痛快エッセイ”とありますが、戦後日本の税制の変遷がコラム形式で綴られていて読みやすい一冊です。
昭和23年のシャウプ勧告に対する考察などはなかなか面白いです。
税目別に章立てされているので、自分に興味あるところを拾い読みするものありかと。
②貧乏はお金持ち-「雇われない生き方」で格差社会を逆転する(講談社+α文庫)/橘玲
橘玲さんの本は結構好きで、発売されている著書はほぼすべて読んでいます。
「磯野家の節税」というテーマで、マスオさんが「サラリーマン法人フグタ」を設立して節税を試みようとする話なんかは興味深く面白かったです。
これから社会人になる大学生なんかにも、ファイナンシャルリテラシーを身に付ける本としても良いと思います。
昭和時代に大活躍した税理士であるTKCの創始者・飯塚毅の実話小説。
飯塚税理士が「別段賞与」という手法を当時の税法に則って顧問先に案内したが、国税当局から脱税指導と言われ、訴訟にまでなった。
国を相手に税理士の独立を勝ち取ったこの物語、税理士試験受験生は必読の書!
文春文庫からも出版されており、表紙が税理士バッジなのはかっこいいですね。
サラリーマンに向けての節税本。但し、医療費控除やふるさと納税といった還付を受けるためのハウトゥー本ではなく小説仕立てで進むストーリー。
主人公は会社に勤務するサラリーマンであるが、歳を取り年収も上がってくると所得税率も上がり結構な金額の税金を国に持っていかれる。
その理不尽さから、「オレの会社」を設立し、勤務していた会社と業務委託契約を結び、今までの給与が売上となり、所得税・法人税トータルで税負担が少なくなるテクニックを紹介しながら物語は進んでいく・・・
古い本なので、現行の税制とは異なる点がありますが、考え方そのものはとても勉強になる一冊です。
第1章から「私、会社員ですが税金ゼロです(私は37年間、税金を払っていない国民の義務を放棄した男」というタイトル(笑)
税理士の立場から読むと結構戸惑う内容が多いですが、自分の実体験を語っており読みやすく頭には入ってきやすいです。
端的に内容を言うと、趣味の副業を事業として開業届を税務署に提出→確定申告(副業と他の所得を損益通算して)する、というのを丁寧に説明しているものです。
以上、5冊を紹介させていただきました。
どの本についても多少専門的な内容がありますが、予備知識がない方にも比較的読みやすい本ばかりです。
少し前になりますが、吉本興業のお笑いコンビ「チュートリアル」の徳井さんが、申告漏れで国税庁から注意を受け大きく報道されたことは記憶に新しいですね。
自分を守る意味でも、税金の仕組みを知っていて損はありません。
会計事務所職員の私でも勉強になったので、税務や金融に携わる方にも勉強になると思います。
(但し、どの本も出版から時間が経っており、中古でしか手に入れることができないかもしれません・・・)
税理士試験受験生は息抜き時間にご一読いかがでしょうか。