税理士法人 松岡会計事務所

松岡会計事務所通信

【Vol.055】2025年08月号

国交省がリフォーム支援制度の特設サイトを開設

国土交通省は、リフォーム支援制度の特設サイトを開設しました。

当該サイトでは、住宅に対して一定のリフォームを行う場合に活用できる支援制度となるリフォーム促進税制などの概要、活用事例、適用までの流れなどが掲載されています。

減税制度の適用の可否や減税額のシミュレーションも可能となっており、①減税適用を受ける者、②住宅、③工事内容、④工事金額を入力することで、減税額の目安を調べることができます。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/reform/index.html

箕面市介護・障害福祉施設等物価高騰対策支援金

物価高騰の影響を受けている介護サービス事業所、障害福祉サービス事業所等に対し、その負担軽減を図るため、「箕面市介護・障害福祉施設等物価高騰対策支援金」を交付します。

対象施設

以下の要件を全て満たす介護サービス事業所及び障害福祉サービス事業所等です。

  1. 令和7年4月1日に箕面市内において施設を設置・運営していること。
  2. 申請日において、申請施設を休止または廃止していないこと。
  3. 市が直接運営している施設ではないこと。
  4. 暴力団密接関係者ではないこと。(従業員、職員または使用人を含む)

※具体的な対象施設等は下記URLからご参照下さい。

https://www.city.minoh.lg.jp/lifeplaza/documents/taishoushisetuitiran.pdf

支給金額

施設区分 支援単価
入所・居住・短期入所サービス 定員1名あたり 6,800円
通所サービス 定員1名あたり 2,400円
訪問・居宅介護支援サービス等 施設1所あたり 18,000円

申請受付期間

令和7年7月23日から令和7年9月30日まで

国税不服審判所の裁決事例

令和6年10~12月の非公開裁決/新型コロナ感染で「やむを得ない理由」など主張もすべて棄却

国税不服審判所が公表した令和6年10~12月の裁決事例では、いわゆる非公開裁決として新型コロナウイルスに関連する事例が多数掲載されました。

新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行された令和5年5月8日以降の事例で、請求人がその従業員や税理士がコロナに感染したことなどを理由に、申告期限までに申告がなかったことにつき「災害その他やむを得ない理由」があったと主張するもの(申告期限の延長を求めたもの)や2事業年度連続して法定申告期限までに申告書の提出ができずに青色申告の承認の取消処分を受けたことにつき、「特別な事情」があったなどと主張するものがあり、そのすべてで審査請求が棄却されています。

棄却された事案の一つでは、税務代理人が法定申告期限の一週間前に新型コロナを発症し、深刻な症状を呈していたことなどを理由に、申告期限内の申告書提出が不可能になったなどとし、請求人が国税通則法11条≪災害による期限の延長≫の規定に基づく期限延長の申請について、同条に規定する「災害その他やむを得ない理由」が認められると主張しました。

ただ、税務代理人が申告期限まで入院をしていた、あるいは医師から絶対安静等の行動制限の指示があったなどの事実はなく、申告期限内に同申請を税務代理人が行っていたことを踏まえると、税務代理人が申告期限内に申告等の手続を行うことが物理的に不可能であったとはいえないなどとして、「やむを得ない理由」を認めませんでした。

また、2事業年度連続して法定申告期限までに青色申告書の提出ができなかったことについて、税理士法人が新型コロナの影響で申告書の作成ができなかったなどとし、このことが国税庁長官発遣の「法人の青色申告の承認取消しについて(事務運営指針)」の5に定める「特別な事情」に当たると請求人が主張。青色申告の承認取消処分を違法などとしていた事案では、申告期限までに申告書の提出ができなかったのは税理士法人の人手不足が原因などと指摘し、特別な事情を認めませんでした。

なお、請求人が新型コロナの影響を理由とした期限延長申請が令和5年7月8日(5類移行後の2か月後)前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義などに反して違法だ、などと主張した事案では、同日前後で「同様な状況にある」とは認められないとして請求人の主張が退けられています。

新型コロナウイルスを理由とした特別な取り扱いは、このような裁決事例からも分かるように現状では容易に認められないものとなっておりますので、ご注意ください。

フリーレント借手の法人税処理を定める取扱いが新設

国税庁が公表した令和7年度税制改正に係る改正法人税基本通達等で新設された取扱いの一つとして、「フリーレント期間が定められた契約に係る借手の法人税処理」に関するものがあります。

これにより、不動産の賃借期間のうち一定期間の賃料が無償となる「フリーレント期間」が定められた契約で、課税上弊害のあるもの以外は、“賃料総額を賃借期間で按分した金額”を賃借期間中の各事業年度に損金算入することができます。

新たな取り扱いは令和7年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税について適用されます。

従来の取り扱い

不動産の賃借期間のうち一定期間の賃料が無償となるフリーレントの税務上の取扱いについては、これまで国税当局から明確な取扱いが示されておらず、税務調査等で問題になることも少なくありませんでした。

フリーレント期間が定められた契約に係る借手の法人税処理として、

「①賃料の支払日の属する各事業年度に損金算入する方法(無償期間は損金に算入しない方法)」

「②賃料総額を賃借期間で按分した金額を賃借期間中の各事業年度に損金算入する方法」

のいずれかの方法が考えられるところ、実務上は、①の方法で対応するケースが多いようです。

中小企業での取り扱い

この取扱いは、損金経理を要件に、課税上弊害がある場合に該当しないものが対象となるため、新リース会計基準の強制適用の対象とならない中小企業等であっても、同基準に準じた会計処理を行っている場合には、「②賃料総額を賃借期間で按分した金額を賃借期間中の各事業年度に損金算入」することが認められます。

なおフリーレント期間に按分額を費用計上していない場合(損金経理していない場合)は、「①賃料の支払日の属する各事業年度に損金算入する方法」により、賃料の支払日の属する各事業年度に損金算入することもできます。

計算例(※前提:3月決算法人)

  • 賃借期間 X年1月~12月(12か月)
  • 賃料総額 1,080(月額120、1~3月はフリーレント期間のため無償)
    ①賃料の支払日の属する各事業年度に損金算入する方法
     今期(1~3月) : 損金0
     翌期(4~12月) : 損金120×9か月=1,080
    ②賃料総額を賃借期間で按分した金額を賃借期間中の各事業年度に損金算入
     今期(1~3月) : 損金90×3か月=270
     翌期(4~12月) : 損金90×9か月=810
    ※賃料総額1,080÷12か月=90をフリーレント期間を含め毎月損金に算入する

新たな取り扱いの対象外となる課税上弊害のあるもの

  1. 無償等賃借期間(フリーレント期間)に関する定めがないとした場合に当該賃貸借取引につき支払うこととなる金額と当該契約に基づき支払うこととされている金額との差額が当該契約に基づき支払うこととされている金額のおおむね2割を超える場合
  2. 当該賃借期間の開始の日の属する事業年度終了の日において、無償等賃借期間(フリーレント期間)内の日の属する各事業年度のいずれかの事業年度で、当該事業年度における賃借期間のおおむね5割を超える期間が賃料の支払がない又は通常に比して少額であるものとなると見込まれる場合(当該契約に係る無償等賃借期間が4月を超える場合に限る)

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