税理士法人 松岡会計事務所

松岡会計事務所通信

【Vol.058】2025年11月号

企業の破産と倒産はどう違う?意味と背景をわかりやすく解説

2025年4月、企業倒産件数増加が戦後最長を更新

帝国データバンクによると、2025年4月の企業倒産件数は826件で、前年同月では+8.7%の増加となりました。

企業の倒産件数が前年同月を上回る状況は、2022年5月から36か月間連続で続いており、これは戦後最長の記録です。

「倒産=破産」と捉えられることも多いですが、実際には破産は倒産手続きのひとつに過ぎません。

企業倒産件数に表れない「休廃業・解散」は倒産件数の約7倍

帝国データバンクや東京商工リサーチが公表する「企業倒産件数」とは、負債額1,000万円以上で、破産・特別清算・会社更生・民事再生といった法的手続きによる倒産を指します。

一方、法的手続きを取らず自主的に事業を停止する「休業」や「廃業」(いわゆる私的整理)は、倒産件数の統計には含まれません。

注目すべきは、これらの休廃業・解散のうち、65.1%が資産超過(資産>負債)、51.1%が黒字状態だったとみられている点です。

つまり、「資金が尽きたから」ではなく、将来の不安や後継者不足など非財務的な理由によって事業を畳むケースが相当数あることを示しています。

企業の「倒産」「廃業」「破産」「自己破産」の違いとは

「破産」「倒産」「廃業」「自己破産」など似た言葉が多くありますが、それぞれ違いがあります。大きく分けると次のとおりです。

「倒産」は企業が継続できない状態、「廃業」は企業を自らやめる決断

「倒産」には法律上の明確な定義はありませんが、一般的には資金繰りが行き詰まり、事業の継続が困難になった状態を指します。

「廃業」は、経営者が自ら事業を終了することを意味します。

倒産と廃業の違いは、「倒産」は、企業を続けたい意志があっても資金などの理由で継続できなくなった状態、「廃業」は、続けようと思えば続けられるが、自ら経営を終了する決断をした場合を含みます。

「破産」とは企業の財産と負債を清算する法的な手続き

「破産」とは、企業の財産と負債を清算するための法的手続きを指します。

裁判所を通じて、すべての資産を処分し、債権者に公平に分配することで会社を終了させる制度です。

「自己破産」とは個人の財産を清算する法的な手続き

一般的に「破産」は企業(法人)に対して使用され、個人(特に事業主ではない個人)の破産については「自己破産」と呼ばれることが多くなります。

企業が倒産すると経営者も自己破産?社長の家族はどうなる?

企業が倒産した場合、経営者が自己破産することがありますが、経営者が会社の負債を保証しているかにより大きく異なります。

保証がない場合:経営者個人が法的責任を負うことはなく、原則として自己破産は不要です。家族への影響もありません。

保証がある場合:会社の負債を個人として返済する義務が生じます。自宅などの資産を売却しても返済しきれない場合、経営者個人の自己破産が必要となります。

経営者の保証なしで借入できる?経営者の保証は解除できる?

「経営者の保証なしで借入をしたい」「社長に就任するが個人保証は避けたい」と考える経営者は少なくありません。近年では、経営者個人の保証を求めない融資が増加しています。

「経営者保証ガイドライン」を活用し経営者保証を外す

「経営者保証に関するガイドライン」を活用することで、新たな借入を保証なしで行ったり、すでにある借入の連帯保証を解除したりできる可能性があります。

このガイドラインは、全国銀行協会と日本商工会議所が定めた自主的なルールで、以下の3つの要件のすべてまたは一部を満たすことで、金融機関が保証不要と判断するケースがあります。

  • 法人と経営者の資産や資金の流れが明確に分離されている
  • 法人のみの資産や収益で返済可能な財務基盤が整っている
  • 金融機関に対して、財務情報を適時適切に開示している

「保証料上乗せにより経営者保証の提供を不要とする信用保証制度」を活用

経営者保証なしで借入する「保証料上乗せにより経営者保証の提供を不要とする信用保証制度」を活用することで、経営者の保証がなくとも新規借入ができる可能性があります。

信用保証協会の保証料を0.25%から0.45%上乗せすることを条件に、借入に対して信用保証協会が保証する制度です。

企業の破産・倒産を防ぐ生命線は資金繰り

企業が倒産する事態となるのは、買掛金や借入金などの支払いができなくなったときです。たとえ赤字であっても、借入などにより資金を確保できていれば、倒産には至りません。

資金繰りの状況を把握するには、日々の入出金予定を記載した「資金繰り表」の作成し、下記3点で資金繰りの改善を目指します。

  1. 入金を増やす・早める(単価交渉、入金サイト短縮など)
  2. 出金を減らす・遅らせる(経費削減、支払サイト延長など)
  3. 借入金を借り換える(借り換えによる月々の返済額圧縮)

顧問先の皆様へ ── 法律事務所三ツ星との提携で法務サポートを強化!

この度、松岡会計事務所は、法律事務所三ツ星様との業務提携を開始いたしました。これにより、皆様への企業法務から個人的な法律相談まで、より一層手厚いサポートを提供できる運びとなります。

日々の経営の中で、法的な問題は多岐にわたり、その都度の調査や対応にご負担を感じることも少なくないかと存じます。本提携は、そうした皆様の法務に関する課題・負担を軽減し、経営に専念いただくためのものです。

法律事務所三ツ星様には、あらゆる弁護士マター(契約書チェックや労使問題、企業間トラブル、M&Aといった企業法務分野のみならず、役員・従業員の皆様の個人的なご相談など)を幅広くご相談いただけます。どんな些細なことでも、顧問税理士である弊所経由で安心してご相談を「丸投げ」ください。皆様のタスク負担を軽減し、迅速な解決へと導きます。

さらに、初回のご相談は「無料」とさせていただきます。実際に案件受任となった場合も、相場より安価な費用体系を予定しており、費用面でもご安心いただけます。

ご相談いただいた際は、弊所担当者から法律事務所三ツ星様へ速やかに連携し、24時間以内に専門弁護士からクライアント様へ直接ご連絡を差し上げます。

11名の弁護士が在籍しており、専門性に応じた最適な弁護士が対応いたしますので、質の面でもご心配は要りません。

これまで以上に強力なパートナーシップで、皆様の事業を法務面から力強く支えてまいりますので、どうぞお気軽にご活用ください。

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この「松岡会計事務所通信」では、松岡会計の顧問先様で企業紹介の原稿を募集しております。

下記の内容を担当者のメール宛にご送信ください。なお掲載時期については弊所の判断になりますので、ご了承ください。

① 掲載原稿200 字程度(法人名・屋号・所在地等・掲載ご希望の文章をすべて含んで)

② 掲載写真(原稿内容が伝わりやすいイメージ写真)

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