給料からの天引き
概要
サラリーマンが会社から給料をもらうとき、給与明細に控除額として色々なものが記載されているかと思います。差し引かれているものにはどんなものがあるのか、以下でご説明します。
天引きされているもの
給料から天引きされているものには、大きく分けて3種類あります。
税金
給料から天引きされている税金は所得税と住民税です。本来は給料をもらった人が支払うものですが、会社から給料をもらう場合はあらかじめ給料から天引きされて、会社から税金が国や地方公共団体に支払われます。
社会保険
社会保険には健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険があります。
① 健康保険
健康保険の保険料です。天引きされた額は所属している会社の健康保険組合や公務員の方の場合は共済組合等に支払われます。
② 介護保険
市区町村が運営している介護保険の保険料です。介護保険は40歳以上の人が加入し、介護が必要と判断(要介護認定)された場合に介護施設や介護訪問サービス等の利用額負担という形で給付されます。
天引きされた介護保険料は市区町村へ納付されます。
③ 厚生年金
65歳以上になった時等にもらえる年金の保険料です。天引きされた保険料は年金事務所を通じて日本年金機構に支払われます。
④ 雇用保険
失業保険等を受けられる雇用保険の保険料です。天引きされた額は所轄都道府県労働局か所轄労働基準監督署に納付されます。
その他
(1)税金、(2)社会保険以外にも、会社の労働組合費や財形貯蓄制度によって天引きされるものもあります。ただし、(1)税金、(2)社会保険のような法定控除以外で天引きを行う場合には、その内容を労使協定で定めておく必要があります。
まとめ
会社が計算や納付をしてくれているので普段は意識することはないかと思いますが、給料から天引きされているものには、実は色々な制度が関係しており、その制度に応じて納付先も異なります。
手取り額が減って損しているような気分になりますが、天引きされている分にはきちんと意味があります。
天引きされた分、保険や保障等を受けられると思えば給与明細を今までとは違った目で見ることができると思います。